介護施設で働く方から、こんな話を聞きました。
研修でこう教えられるそうです。
「利用者さんを尊敬しましょう」
「優しく接しましょう」
とても大切なことです。
誰もが安心して過ごせる環境をつくるために、必要な考え方だと思います。
ですが、現場ではこんなことも起きています。
・わざと問題行動を起こす
・要求が通らないと騒ぐ
・構ってもらうための行動をとる
そして、そのような行動に対しても
「優しく接しなければならない」と教えられる。
ここに、大きなズレがあります。

人を尊重することと、行動を許すことは違う
本来、「尊敬する」「優しくする」というのは、
その人の人格や尊厳を守るためのものです。
でも、それは
どんな行動でも受け入れることではありません。
・人は尊重する
・問題行動はそのままにしない
この2つは、分けて考える必要があります。
なぜ問題行動が強化されるのか?
問題行動の多くは、
「構ってほしい」
「自分の思い通りにしたい」
という子ども心から生まれています。
もしそれに対して、
・優しく受け入れる
・否定しない
・注意しない
という対応を続けるとどうなるでしょうか?
その行動は、
👉「これでいいんだ」と強化されてしまいます。
「謝るけどやめない」人の心理
さらに興味深いのは、
日中に問題行動を起こした人が、夜になると
「迷惑をかけてごめんなさい」
と謝ってくることです。
これは、
・問題行動を起こす自分(子ども心)
・申し訳ないと思う自分(大人の部分)
この両方が存在している状態です。
しかし、そのときに
「大丈夫ですよ」「仕事ですから」
と返してしまうと、
👉 行動は何も修正されません。
なぜ「言えない」のか?
ここが一番大事なポイントです。
本当は、
「迷惑をかけないようにしましょう」
と言うべき場面でも、それができない。
なぜかというと、
無意識の中に
👉「自分も同じことを許されたい」
という思いがあるからです。
つまり、
相手の問題ではなく、
自分の中の“子ども心”が反応しているのです。
(利用者さんは、自分の鏡)
本当の優しさとは何か?
優しさとは、何でしょうか?
嫌なことを言わないこと?
相手を傷つけないこと?
それも一部ではありますが、本質ではありません。
本当の優しさとは、
👉 その人が成長できる関わりをすること
です。
・ダメな行動はダメと伝える
・やるべきことを促す
・責任を持たせる
これは一見厳しく見えますが、
👉 実はこれこそが「愛のある関わり」です。

まとめ
介護の現場で起きている問題の多くは、
👉
「人格の尊重」と「行動の許可」を混同していること
から生まれています。
優しさとは、すべてを受け入れることではありません。
むしろ、
👉 境界線を持って関わること
それが、相手にとっても、自分にとっても
本当の意味での優しさになるのではないでしょうか。
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